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注) (*)印は弊社の商標または登録商標です。
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耐アルカリ性耐アルカリ性
表面処理された鋼板や部品が塗装前処理ラインで、アルカリ性の脱脂(ファインクリーナー)剤を浴びたり、アルカリ性のコンクリートの中に埋められたりすることがあります。そのアルカリによって、表面処理皮膜が本来の性能を失わないように、あるいは素材自体が腐食されないように、表面処理の設計をする必要があります。
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耐候性耐候性
プラスチックや樹脂などの有機高分子物質が屋外で使用される場合に、オゾン、紫外線、熱、水分などにより、変形、変色、劣化を起こしますが、それを起こさせないようにするのが、耐候性です。表面処理においても屋外製品に対して樹脂皮膜が使用される場合には耐候性が要求されます。おおよそ樹脂によって耐候性は決まっているため、当社製品には目標性能に応じた適切な樹脂を選定しており、下地を含めた樹脂コーティング(エポキシ、ウレタン、フッ素等)を取り揃えております。又、耐候性鋼板に対し流れさびや安定さびの形成難の問題解決として、さび安定化処理ウェザーコート処理があります。
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耐酸性耐酸性
表面処理された鋼板や部品が、何らかの酸性雰囲気にさらされる環境で使用される場合に、表面処理皮膜が本来の性能を失わないように、あるいは素材自体が腐食されないように、表面処理の設計をする必要があります。
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耐指紋性耐指紋性
亜鉛等めっき鋼板の一時防錆表面処理として使用されたクロメート処理(ジンクロム)では、製品組み立て時などに作業者の指紋跡が表面に残存して鋼板の商品価値を低下させることがありました。そこで触っても指紋が見えない特性(耐指紋性)を付与したクロムフリー表面処理剤(パルコート)が開発されました。これは指紋が付着しても光の反射など色調変化を抑える成分を配合することで指紋を見え難くしています。現在、鋼板用クロムフリーで耐指紋性は標準的な機能となっており、耐食性や導電性、加工性などの特性も兼ね備えた表面処理剤(パルコート)も製品化しています。
電気亜鉛めっき/溶融亜鉛めっき→耐指紋処理(パルコート)→乾燥
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耐衝撃性耐衝撃性
加減速等による振動から静荷重以上の応力が生じることを衝撃(活荷重)という。瞬間的に大きな力を物体に加えた時に、耐える強度のこと。また、その力。「衝突時の衝撃を吸収する力」
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耐熱性耐熱性
耐熱性とは、物質が高温にさらされた際に、物性を維持する性質をいいます。 塗装下地として使用される通常のパーカライジング処理(りん酸亜鉛処理)には、約200℃数分間の耐熱性があります。 また、弊社フェリコート処理(りん酸亜鉛カルシウム)では、約300℃数分間の焼付け温度に耐えることが出来ます。 数百度の高温にさらされる自動車のエンジン周辺装置などに対しては、 耐熱・耐摩耗・耐酸化性能のあるPALCo処理、PALNECS処理などの複合めっき処理を行うことで耐久性を向上できます。
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耐疲労性耐疲労性
金属が力を受ける場合、通常は機械強度以下の力であれば、見た目の変化はありませんが、原子レベルでは少しずつズレを発生しており、長い間繰り返し力を加え続けた結果、蓄積したズレによって亀裂が生じたり、強度が落ちたりする現象を金属疲労といいます。金属疲労を防止するためには、時折原子レベルでの応力を抜く必要がありますが、実務的ではないので、イソナイト処理などにより、当初の機械強度を上げることによって対応する方法もあります。イソナイト処理による窒素の拡散は、内部組織(格子間)転移のズレを抑制し、疲労強度を著しく向上させます。
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耐摩耗性耐摩耗性
機械や機器などの摩擦表面で発生する表面損傷のうち、代表的なものに摩耗があります。摩耗は、機械の摩擦運動に伴って少なからず発生します。
摩耗には、すべり・転がり・衝撃・微振動等様々なタイプがありますが、各種摩耗タイプへの耐摩耗性を向上させるためには下記の性能が求められます。
1)摩擦係数を低くする
2)高い表面硬度を有する
3)耐熱性がある
4)化学的に安定しており腐食や摩擦による酸化に強い
当社のイソナイト処理・QPQ処理は窒化表面層(化合物層)により非常に優れた耐摩耗性を有します。 -
耐焼付性耐焼付性
同じ金属が強い力で接触すると、原子間の距離が近くなり、同化しくっついてしまいます。あるいはくっついたものが引き離されるときに、傷になったりします。これが焼き付きという現象です。焼き付き現象は、金属を加工する場合や加工された部品が使用される場合に起きます。焼き付きは、金属の原子間に何らかの異種の物質があれば防止することができます。
焼き付きが発生する加工とは、プレス、圧延、塑性加工などがあり、プレスではプレス油、圧延では圧延油、塑性加工では潤滑皮膜を使用し、潤滑性とともに耐焼付性を付与しています。塑性加工に使用される潤滑皮膜ではりん酸塩処理(パルボンド)+潤滑処理(パルーブ)が最も潤滑性に優れています。
部品の使用時に起きる焼き付き防止には、イソナイト処理・QPQ処理等が適切で、金属表面が非金属的性質になるため、摩擦係数は極めて低く、優れた焼き付き限界性、耐かじり性を示します。 -
耐薬品性耐薬品性
耐薬品性とは、様々な薬品に対して腐食しないあるいは変質しないということです。
まず素材自体に耐薬品性が必要な場合があります。たとえばドラム缶には、様々なものが入れられます。内容物によってドラム缶が腐食しないあるいは内容物が変質しないように、りん酸鉄処理(パルホス)を行ったり、りん酸亜鉛処理(パルボンド)の上に塗装をしたり、プラスチックの内装材を入れたりして対応します。内容物によって適切な表面処理が選択されます。
またパルコートなどで表面処理した鋼板が様々な場所で使用され、アルカリ脱脂に漬かったり、アルコールなどの溶剤で拭かれたり、油が付着したり、様々な薬品にさらされることになります。そのような時でも、表面処理の皮膜が剥がれたり、変質しないような性質を持たせる必要があります。当社ではお取引様の要望に応じ、適切な処理を施します。 -
耐溶剤性耐溶剤性
鋼板などが加工されて製品になるまでの工程で、作業指示がマジックで書かれたりしますが、最後には見栄えの問題から、シンナーなどの溶剤で拭き落とされることになります。そのときにもともと鋼板に施された表面処理皮膜が剥がれたりしてはいけないため、溶剤に強い表面処理を施す必要があります。
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脱脂脱脂
金属表面は酸化物、塵埃、防錆及びプレス等を目的として使用された油脂類等が付着しています。これらが微量でも、表面に残存していると、その後に施される表面処理に悪影響を及ぼします。そのためにこれらを除去する必要があり、特に油脂類等の除去を目的として行われるのが脱脂です。
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脱窒処理脱窒処理
脱窒処理とは、亜硝酸態窒素(NO2-N)や硝酸態窒素(NO3-N)を脱窒菌の作用により窒素ガスに還元することをいいます。脱窒反応を効率的に進行させるためには、脱窒槽への溶存酸素の混入を防止して嫌気性雰囲気で処理することが必要です。また、脱窒反応において、窒素ガスに還元するための水素供与体(BOD源)として有機物が必要です。排水中にBOD成分のない場合にはメタノールなどの安価で生分解されやすい有機物の添加が必要となります。
注) (*)印は弊社の商標または登録商標です。
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窒化処理窒化処理
窒化は表面硬化の一方法で、鋼をアンモニアガス中で加熱するガス窒化法と、グロー放電を利用し窒素プラズマ中に鋼を保持するイオン窒化法が用いられる。窒化鋼にはAl、Cr、Mo、Vなどの窒化物を形成しやすい合金元素が含まれている。この鋼を500℃付近の温度で窒化すると、表面層のフェライト中に窒素が浸透し、窒化物が析出して硬化するとともに、表面に圧縮残留応力が生じる。耐摩耗性を要求されるシリンダー、歯車、車軸などに使われる(理化学事典)
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窒化層窒化層
窒素が、素地金属の結晶格子の中に侵入し、固溶した層です。窒化層深さは化合物層深さと拡散層の和であり、表面から素地そのものまでの距離です。Fe3Nを主体としたε層、Fe4Nを主体としたγ層、Nを固溶したα層などがあります。
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窒素含有排水処理ボンダー
排水中の窒素は、タンパク質や尿素などの有機態、アンモニア態、亜硝酸態、硝酸態の各種形態で含まれます。窒素は、水質環境上、富栄養化要因となりますし、硝酸性窒素の過剰摂取により、乳児におけるメトヘモグロビン血症の原因や発ガン性物質ニトロソアミンの生成要因ともなり、窒素規制基準は厳しくなっています。脱窒処理では、当社には、微生物による脱窒処理装置や特殊活性炭ボンダーによる吸着除去する方式があります。
排水中の窒素は、タンパク質や尿素などの有機態、アンモニア態、亜硝酸態、硝酸態の各種形態で含まれます。窒素は、水質環境上、富栄養化要因となりますし、硝酸性窒素の過剰摂取により、乳児におけるメトヘモグロビン血症の原因や発ガン性物質ニトロソアミンの生成要因ともなり、窒素規制基準は厳しくなっています。脱窒処理では、当社には、微生物による脱窒処理装置や特殊活性炭ボンダーによる吸着除去する方式があります。
注) (*)印は弊社の商標または登録商標です。
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ディッピング(浸漬)プレートコイル/熱交換器
各種液体槽(脱脂槽・水洗槽・化成処理槽など)やタンクの液中に浸して使用する熱交換器です。形状は板状で、蛇管と比較して軽量・コンパクトなためタンク内の占有容積も少なく、取付け・取り外しが簡単でメンテナンスが容易です。
パス形状は、圧損の少ないマルチタイプ(分流式)と連続S字型パスタイプ(蛇管式)の2種類があります。設置する槽やタンクの大きさに合わせてサイズは自由に選べます。 -
ディバイドコンパクト・マルチ・カラー・ブース(*)DMCB
静電粉体塗装の超短時間色替システムの名称です。
粉体塗装において、塗装色数の制限が無く、短時間で色替が可能なCMCBも、塗装休止時間が15分程度必要です。この問題を解決するのがDMCBであり、塗装休止時間を1分まで短縮可能なシステムです。塗装色の多いライン(色替頻度が高い)に最適であり、実質の塗装時間を60分(色替回数4~5回/日)も長くできる特徴があります。 -
デボイスシステム(*)デボイスシステム
(特殊な剥離処理)
金属表面にゴム加硫された各種金具製品のゴムと金属金型の剥離をスムーズに行い、ゴム剥離した金具の再利用を可能にした環境対応型の処理システムです。 -
電気亜鉛めっき鋼板用機能処理電気亜鉛めっき鋼板用機能処理
電化製品・事務機器・鋼製家具・輸送機器用部材などに使用される電気亜鉛めっき系鋼板の表面処理(後処理)として使用する脱脂剤(添加剤)、りん酸亜鉛系化成処理剤(パルボンド)・表面調整剤(プレパレン)、機能性付与(耐食性・耐指紋・塗装密着性など)を目的として使用する各種表面処理剤(パーレン・パルコート)
参考キーワード:家電 プレス成形性 切断端面耐食性 耐疵つき性 耐傷つき性 絞り・曲げ加工性 耐熱性 耐アルカリ性 耐酸性 耐薬品性 耐溶剤性 耐指紋性 潤滑性 溶接性 防錆性 防食性 耐久性 耐候性 暴露性 耐黒変性 導電性 摩擦性 潤滑性 一時防錆 一次防錆 意匠性 クロムフリー ノンクロム クロメートフリー 有機 無機 ボンデ鋼板 りん酸塩 塗布 シャワーリンガー スプレー ロールコート ケミコーター シーリング 保護皮膜 薄膜 電解脱脂 電清 アルカリ 洗浄 EGL AD PB PL LN CT
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電磁波シールド性電磁波シールド性
電気が流れると磁場が発生します。電界と磁界の2成分からなる波を電磁波といいます。電磁波には周波数の高いものから、放射線、紫外線、可視光線、赤外線、電波があり、さらに電波はマイクロ波と低周波があります。電磁波は、身体への影響が懸念されるほか、電子機器の誤動作を引き起こします。
電磁波の影響を小さくするのが、電磁波シールド性です。電磁波シールド性を表す代用物性値として、抵抗率が用いられます。抵抗率の小さいものほど=導電性が高いほど、電磁波シールド性が高くなります。
電子機器に使用される部品や鋼材には、予め耐食性やその他の機能のために表面処理が施されていますが、電磁波シールド性の要求がある場合には電気の通りやすい材料を使用し、表面処理を行います。 -
伝熱セメントクランプオンプレートコイル
伝熱セメントは、タンクや塔槽類にシングル型プレートコイルを取付ける際、より高い伝熱性能を得るために使用します。熱伝導を良くしたい2つの表面の間の空気層を減らし、接触面積を増やすことにより、伝熱面積が確保でき熱伝導の効率化が図れます。交互に熱したり、冷却したりするシステムに効果的です。
注) (*)印は弊社の商標または登録商標です。
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導電性(通電性)導電性(通電性)
導電性とは、電気の流れやすさです。電気が流れないものに対して、導電性物質(カーボン等)を含んだ表面処理をすることによって、電気を流すことができます。ただしこれはその表面を電気が流れているだけで、電気の流れない素材の中を電気が流れるわけではありません。
また鉄板等に何らかの機能を与える目的で表面処理を施した場合、導電性が落ちることがあり、表面処理の皮膜に導電性を持たせるというニーズもあり対応した処理の選定が必要です。 -
特殊耐油フィルム
高機能複層ガラス(パルグラス)の装置外側のポリカーボネートに貼合され、装置外側からの付着切削油、紫外線よる劣化を防止するフィルムです。またフィルムはポリカーボネートから発生するアウターガスも吸収します。
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塗装下地用浸漬化成処理塗装下地用浸漬化成処理
輸送機器部品・建材製品・電化製品などの各種塗装下地処理において、浸漬(ディップ)タイプ化成処理で使用する各種脱脂剤(ファインクリーナー)・各種表面調整剤(プレパレン)・各種化成処理剤(パルボンド・パルシード)。処理設備の設計・販売も行っております
参考キーワード:塗装 塗装下地 浸漬 ディップ 脱脂 表面調整 化成 耐食性 密着性 電着 溶剤 粉体 水系 スラッジ 低温りん酸亜鉛
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塗装下地用スプレー化成処理塗装下地用スプレー化成処理
電化製品・輸送機器部品・建材・鋼製家具などの各種塗装下地処理において、スプレータイプ化成処理で使用する各種脱脂剤(ファインクリーナー)・各種表面調整剤(プレパレン)・各種化成処理剤(パルボンド・パルホス・エナレス)・各種化成処理剤(パルホス・パルボンド)。処理設備の設計・販売も行っております。
参考キーワード:塗装 塗装下地 スプレー 脱脂 表面調整 化成 耐食性 密着性 電着 溶剤 粉体 水系 スラッジ 低温 りん酸亜鉛 りん酸鉄
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塗装密着性塗装密着性
密着とは、ぴたりとつくことです。接着は、密着に含まれる概念です。表面処理業界にあって、密着性と言えば、塗装密着性、めっき密着性、皮膜密着性があります。当社においては塗装密着性が代表的ですが、塗装密着性向上目的では、りん酸亜鉛処理(パルボンド)、りん酸鉄処理(パルホス) が主に使用されます。その物の用途や処理設備の制限により、りん酸亜鉛カルシウム処理(パルボンド)、りん酸マンガン処理(パルホス)も使用されることがあります。
密着性の評価方法は、塗装初期の密着性を見る一次密着性と使用後の耐久性を見る二次密着性があります。一次密着性は、カッターで碁盤の目のカットをいれて、粘着テープによる剥離を行い残存コマ数で評価する碁盤目試験や折り曲げて塗装のわれや剥がれを評価する折り曲げ試験などがあります。二次密着性は沸騰水に数時間浸漬した後や98%以上の湿度の中で数十~数百時間晒した後に、碁盤目試験や折り曲げ試験を行います。
りん酸鉄処理(パルホス)を行うと、一次密着性は良好ですが、二次密着性の向上は望めません。従って鋼製家具や照明の反射板など屋内製品・部品に適用されます。一方、りん酸亜鉛処理(パルボンド)を行うと、二次密着性が良いため、自動車、住宅等屋外の耐久製品に適用されます。工程)
- りん酸鉄処理:
脱脂→水洗→りん酸鉄処理→水洗→乾燥→塗装→焼付け
脱脂化成兼用りん酸鉄処理→水洗→乾燥→塗装→焼付け - りん酸亜鉛処理:
脱脂→水洗→表面調整→りん酸亜鉛処理→水洗→純水洗→乾燥→塗装→焼付け - イソナイト処理→デフリックコート→焼き付け
※塗装には、電着塗装、吹き付け塗装(溶剤、粉体)があります。
- りん酸鉄処理:
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ドラムウォーマープレートコイル/熱交換器
標準ドラム缶(200L)に直接装着が可能なタイプの熱交換器です。
塗料・石油製品などをドラム缶のままで加温・冷却することができます。蒸気や熱媒体を熱源とする安全システムです。構造はシンプルで壊れにくく、移動・装着が容易です。
缶底用ウォーマーや保温カバーを併用することで、より効果的な伝熱性を得られます。 -
トリック(*)錆面塗料
当社の錆面塗料の総称です。
トリックには、1液エポキシ系のトリック#1000、充填材のトリック#1200、2種類があります。この塗料は鉄面のさびと反応して防食皮膜を形成・素地調整費を軽減できる為、リニューアル(塗り替え)仕様に多く採用されています。現在トリック#1000は鉄筋用防錆さびプライマーとして道路公団の認証も得ており、国土交通省及び各県土木事務所等でも広く使用されています。 -
トルク調整トルク調整
ボルトやねじなどを締める時にかかる力をトルクと言います。最近は機械で締めることも多い為トルクを一定にしないと、締めすぎたり、ゆるかったりということが起きます。りん酸塩処理(パルボンド・パルホス)による初期なじみ効果や固体潤滑処理(パルリューベ処理)による摩擦係数を調整することにより、トルクを安定させることができます。
処理工程例:脱脂(ファインクリーナー)→水洗→(酸洗→水洗→)表面調整→りん酸塩処理→水洗→(固体潤滑処理)