Functional coating機能紹介
くっつく/くっつかない
接着・接合下地処理/非粘着皮膜処理menu
- 接着・接合下地処理
- 非粘着皮膜処理
接着とは、物理的もしくは化学的な力またはその両者によって、二つの面の分子同士が引き付け合い結合した状態を表します。接着性の評価は、その物自体の使用状況により、湿潤試験、塩水噴霧試験、溶剤浸漬、過熱、冷却などの負荷をかけた後に、剥離試験や剥離強度測定などで行われます。
1)物理的接着
アンカー効果(投錨効果)により材料表面の孔や谷間に接着剤等が入り込んで、そこで固まることによって結合することです。繊維等吸い込みのある材料の接着で有効です。
金属等の粗度の少ない素材に対しては、ショットブラスト等の物理的前処理、場合によってはさらに化学的な前処理が行われ接着性を向上させています。
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化学エッチングにより材料(鉄、アルミ)など、表面を粗化する。
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粗面化した部分の細かいところまでめっきが入り込む。
例えば・・・
- 自動車用防振ゴム部品(金属とゴム)
相手素材:鉄部品 ⇒ 工法:ショットブラストorりん酸亜鉛カルシウム処理(パルボンド)orイソナイト→接着剤塗布→加硫(ゴム) - ブレーキパッド(金属と樹脂)
相手素材:鉄部品 ⇒ 工法:りん酸鉄処理(パルホス)orりん酸亜鉛処理(パルボンド)orイソナイト処理→接着剤塗布→レジンモールド材
イソナイトの断面写真
2)化学的接着
分子間力、共有結合あるいは水素結合を利用して、結合することです。素材表面の粗度が低く、素材が薄い、接着面以外の面をあらしたくないという場合には、物理的前処理ではなく、化学的前処理が施され接着性を向上させています。
当社の薬剤は、接着強度をアップする下地処理として使用されています。対象は、金属とゴム・金属とフィルム・金属と樹脂など様々な組み合わせがあります。
例えば・・・
- オイルシール(金属とゴム)
対象素材:鉄板 ⇒ 工法:金属酸化膜処理(パルシード)or樹脂系処理(パルコート)→接着剤塗布→ゴム貼り付け - 免振アイソレーター(金属とゴム)
対象素材:鋼板 ⇒ 工法:ケミブラスト処理→りん酸マンガン処理(パルホス)→接着剤塗布→加硫(ゴム)
- 接着下地処理を施すことで
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- 自動車の重要保安部品であるブレーキパッドには、摩擦材とバックプレートを接着するプライマー下地として、イソナイト処理が接合強化策として採用されています。
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ブレーキパッド
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原理・構造断面図2
対応薬剤
- フェルボンド
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対象材料: ステンレス鋼 機 能: 塗装性、接着性、潤滑性 - カタログダウンロード
- マグボンド
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対象材料: マグネシウム、マグネシウム合金 機 能: 接着性向上 - カタログダウンロード
受託加工
- 機能性皮膜処理(パーレンシリーズ)
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対象材料: 鉄鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金など 機 能: 塗装密着性、接着下地、防錆 - カタログダウンロード
- ケミブラスト(金属表面粗化技術)
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対象材料: 鉄鋼、アルミニウム、アルミニウム合金 機 能: 塗膜・接着剤・樹脂との接着・接合性を向上 特 長: 化学エッチング処理によって金属表面に凹凸を形成する A5052に対する適用例
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表面
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断面
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- カタログダウンロード
非粘着性とは、シールや粘着テープの付着あるいは固着を防止する、あるいは除去を容易にする作用です。
表面処理によって、表面自由エネルギーを低減することで、非接着性が得られます。非粘着性の処理を行うと、おおよそ防汚性も得られます。
- 適用想定分野
- 家電筐体等
- 非粘着性皮膜処理を施すことで
- 例えば、金属表面に貼り付けたシールを綺麗に剥がすことができます。
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原理・構造接着強度比較
樹脂分子骨格中に非粘着物質を導入し付着力を下げた。
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剥離性の向上
非粘着皮膜処理を施すことにより、例えば表面に付けたシールのリムーバル性が向上する
対応薬剤
- パルコートシリーズ
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対象材料: 各種金属・合金 機 能: 脱脂剤、AL表面の油分汚れ除去 特 徴: 化成処理前の酸化物の生成抑制、偏析物の除去 - カタログダウンロード
受託加工
- 固体潤滑システム:パルリューベ処理
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対象材料: 各種金属、合金、樹脂、ゴム材等さまざまな素材 機 能: 電気特性(絶縁・導電)、潤滑性、耐摩耗性、初期なじみ、耐熱、耐荷重、耐食 特 徴: 下地処理+固体潤滑+バインダー樹脂の複合皮膜
固体潤滑剤の結晶粒子が層間すべりを発生させて金属同士の直接接触を防ぐ - カタログダウンロード